8ミリパイプでのステー製作、カンの鈍りし溶接屋の溶接失敗動画。DIY溶接の参考に。

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DIYバイク物づくり

こんにちは^^
溶接面には幾つか溶接資格のステッカーを張ったまま。
更新する気が無いのでもう無くなってるかも。

ねこへい工房のコブです。

ちょっと道具があるとパイプでステーとか、色々遊べるよ、
という内容の続きです。

ついでに1年以上ぶりにステンレスパイプの溶接をしたので、
溶接初心者に参考になればと溶接の話。


実は溶接屋と一口に言っても色んな専門があります。
私が以前勤めたことがあるのは、
「溶接組み立て」と呼ばれ、
図面から色々な物を組み立てる能力が要ります。
時にはCADを使い、治具を製作したりもしました。


つじつまの合わない部分を上手く処理したり、
歪を考えたり、とったりと、会社によって様々な要素があります。
色々ある溶接法の中の、主に「TIG溶接機」と「半自動溶接機」を使ったものがメインで、
どちらもアルミ、鉄、ステンレスとだいたい3種類の金属に対応したやり方などをします。
今は9割チタンですが(;^_^A

その中ではなかなかの腕だったと認識していますが、
「溶接」の部分だけで言うと、もっと専門性の高い、特化した業種もあり、
特に配管関係など、パイプの溶接に特化していたりしてとてもかないません。
また単純に薄い素材ばかり、逆に厚い素材ばかり溶接が多いというところもあるようで、
それぞれに難しさがあります。


今回は仮止めが上手く行かない動画をのせてみましたが、
本来プロはこんなにもたついているようではだめです。
特に誰かが見ている時は。
しかし気が抜けていたりすると、ちょっとした条件の違いで予想通りいかない事はあるものです。
遊びでバイクのステー、その気の抜けた状態での失敗ということで・・・




↓さて、だいたいこんな道具でパイプで遊べます。
あとはドリルが要りますね。
今回は溶接も入れてみましたが、別に無くても作れます。


バーナーで赤くして、ハンマーで叩きます。
平らにした後で、また赤くして曲げます。
万力でもいいですが、あえて今回はたたき台の角を利用して叩きました。

好きな長さでパイプカッターを何度も回して切ります。
↓これは溶接する部品を切り出す所。

第一線から遠のき、ふぬけた溶接の動画です。
失敗したのですが、面倒なのでそのままリカバリします。
「動画で撮るとどんな感じ?」とテストのつもりでしたが、
失敗時の方が参考になるかもと思ってのせてみました。

仮止めまで2分以上かかってしまっています。
もし同じものを複数個する場合は原因を見つけて「秒」で済ませたいところ。
見る意味は特にありませんが、もし見る場合は是非倍速で・・・

今回上手く行かなかった原因は、
パイプカッターで切ると、中心の方が盛り上がってしまう事です。
ほんとにちゃんとするなら、サンダーなどで相手のパイプに合わせて削ります。
せめて真ん中のふくらみを削ればマシでしょう。


↓こんな感じで膨らんでいます。
僅かに思えるでしょうが、実際のパイプの肉厚は1mm以下ですので、
この差が案外大きのです。

まあ、前加工が悪いと誰がやってもつかない時はありますよ、
と言いたいわけです。
初めて溶接する方は焦らないで・・・
何とかなるものなので。


本来は1点物のミスの許されない仕事だと、確認を増やしたりして倍は時間をかけます。
こんなちょっとしたものでも溶接の工賃は結構かかったりします。

逆に幾つも同じものを作る場合は効率を上げていけるので、
10個位だと最終的に1つあたり、
仮止めでまごついている時間で終わるくらいまで時短できるかもですね。
これは職人さんや、ちょっと条件でも変わるでしょうけど。


真面目にやる時は、溶接棒を使いながら仮止めしたり、
上手く行かない事に気づいた時点で、長いパイプの方に1か所少し溶接棒を溶かしつけて、
仮止めしやすい所を作ったりします。

今回はほぼ全周溶けて、いい加減肉厚になったところで引っ付きます。
その後隙間を埋めるように溶接していきます。

趣味で使うステーですのでいい加減です。
スイッチを入れたり、切ったりの、「切りながら」の溶接です。
溶接棒を入れながら、ビートの1波ずつ作る感じです。
DIYでもし溶接するなら、こういう使い方の方が多くなるのではないでしょうか。


↓あんまり奇麗じゃないですが、まあ、隙間は問題なく埋まりました。
会社にいたときは、前加工の人達は専門が違うので、
ごまかしようない空間が開いてたりしたものです。

もちろん普通に連続溶接、「走った」方が奇麗なんですが、
仮止め時の高い電流でズボラにそのまま溶接したい場合や、
隙間がある場合、こういった方法もあります。
電流を変更せず、手の方で調整するんですね。

強度、耐圧が必要な時は適していませんが、
DIYなどでは使いやすいんではないかと。


1年以上ぶりのステンレスとは言え、
失敗の動画をのせるのはつらいものです・・・。
誰かの役に立てばいいのですが。



↓最近作ったもの「64チタンのネクタイピン」
以前試作したデザインをオーダーいただきました。
ありがとうございます<(_ _)>
64チタンのアクセサリー激レアでしょう。
加工が難しいのでもう積極的にはお作りしていないのですが(;^_^A

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