バイクの不調・R1200Sリングアンテナ交換

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DIYバイク

たまには趣味のバイクの話です。
バイクのプロではなく本業がチタン工芸家、
ねこへい工房のコブが趣味の一環で行うレベルでの話ですので、
記事的に偉そうに書いていてもそのつもりでお願いいたします。

「高度に発展した科学技術は魔法と見分けがつかない」(おおげさ)

所有の中でBMW R1200Sというバイクが一番大きなバイクです。
個性的なエンジンやサスペンション、気持ちのいいバイクなのですが、
発売のタイミングが悪かったせいか、日本で50台しか売れなかったと聞きます(デマだとおもっていますが)。
2006年辺りのバイクなのでもう古いバイクになってきますが、
少ない台数、個性的な機構を気に入っていて、ずっと乗っています。

実はこの数年、キーを回しても起動しない症状があり、ひどくなっているようでした。
起動しないというのはエンジンがかからないだけでなく、
メーターも何も動かない全く何も起きないという事です。
症状が出たり出なかったり良く解りません。

周りのバイクに詳しい友人たちに相談しつつ、ピンとくる意見が無かったのでバッテリー新調したもののあまり変わらず・・・。

友人たちの名誉のために書くと、どの業界もプロより趣味人の方が詳しい事があります。
これはプロの方達を軽んじる意味でもありません。
金銭で仕事をしているプロに当然信頼性がありますが、
場合によっては仕事として割り切っている会社員に比べ、
情報収集の熱量が勝つ事があるという意味です。
正直ディーラーにてサラリーで働いている方と話して、知識の無さに驚いた経験もあります。
どの業界でもある事ではないでしょうか・・・。

恥を承知で打ち明ければ、僕はチタン工芸家と名乗りチタンのアクセサリーを作っており、
チタンの加工に一定の自信を持ってはいますが、アクセサリーに関しての知識でお客様にかなわない事は珍しくありません。
それどころか最新の加工の知識でもきっと敵わない事があるでしょう。

補足すると前述の「知識の無さに驚いた」というのは、多分(さすがに)整備士ではありません。
修理の見積もり時に一般的に間違っていると思われる事を沢山言われたので、
整備士でないとしても客商売で相手を不安にさせる事に驚いたのです。


さておき僕は幸い比較的近くに信用できるBMWに強い個人店(多分)を知っています。
大きなお店ではないだけにあまり気軽に時間を奪いに行きづらく、
今回も症状がしっかり出るまでダラダラ待ってしまった一面があります。

結局バイクを持って行って相談すると、曖昧(w)かつ正確で「それだ」と思う答えが返ってきてやはり流石です。
リングアンテナの不良によるイモビライザーの不調が疑われました。

問題は特定が難しく、交換しても治らない可能性がある事です。
4~5万しそうな交換で治らないのはしんどいです・・・。
アドバイスとして、キー側の問題もまれにあるので、予備のキーで試してみる事。
残念ながら僕の場合は結果としては予備キーでも変わらずです。

仕方ないので自分で交換して1万円程度の出費に抑えてみましょう。

円形の黒い部分がリングアンテナとなります。

リングアンテナ交換はまあまあしんどい

BMW(ビーエムダブリュー)リング アンテナ | ユーロネットダイレクトバイク用品専門店 (euroe-com.com)

↑リングアンテナとはキーの周りにあるようで、今まで全く意識したことがありませんでした。
検索してみるとヤフーショッピングが安く7000円台。
しかし注文してみると値段が上がり13000円程と連絡。
いや変わり過ぎやて。
キャンセルしてユーネットダイレクトで注文、2~3週間ほどで到着。
商品8300円に税金など加えて9070円でした。

交換の手順はリペアマニュアルを見れば書いています。

1位・アッパーフォークブリッジの取り外し

ジャッキなどでフロントタイヤが浮く状態にし、
マニュアル通り外装やハンドルをはずします。
この辺りで一般的に言うトップブリッジを外します。
上の画像で①のナットを外すのですが、画像のように特殊工具が要ります。
改めて見てみると、ナットを固定する特殊工具はボックスレンチの一種でしょうか。
ナットを固定し、中心のネジをヘックスレンチで回す構造なのかな?

やってみると21mmというあんまり使わないメガネレンチ等があれば一応出来ます。
T45(だったと思う)星形とか、ヘックスと呼ぶ工具を同時に使用するため、
通常のボックスレンチではダメです。

以前フロントサスを外す時にトップブリッジを外し、その時に購入したのは↑の工具。
良く解んないけど現場で使うやつでしょう。
黒い部分は非常に硬度が高そうです。
21mmと17mmで、大きく穴が開いでいるのヘックスレンチが通せます。
ヘックスの長い方を刺して、短い方にパイプなどを刺す事で柄とします。


当時メガネレンチが高価でこちらにしました。
2680円とあります。
これ、今見ると特殊工具のようにグラインダー等で横に穴を開けられそうです。
しんどそうですけども。
ボックスレンチでも21mmの長いタイプがあれば、加工して使えそうですね。

ソケットレンチ(ボックスレンチ)の差し込角が中くらいまでなら入りそうです。
差込角9.5mm・差込角12.7mm・差込角19.0mmの3種ですかね?
一番大きい19mmは無理です。
次回はロングタイプのT45のソケットを用意しようと思います。

工具の問題をクリアしても、このナットはネジロック剤使用なのが問題です。
場所的にバーナーであぶるのが怖い所で、
前回は力技で外したように思います。
前述の工具に鉄パイプをさしてですね。

今回はマニュアル通りバーナーであぶりましたが、結構熱を入れないとダメで、
プラやゴムが溶けないか心配しながら炙ります。

フォーク等を取りはずさないとスペース的に難しいですが、
前輪やフォークを外して、インパクトドライバーで外すのが一番早いかも…。
ちょっと荒っぽいので避けたいですが。

2位・ファンボルトをはずず

初めて聞く名前のボルトですが、羽のような頭で締めるのみで外せないボルトです。
解読してみると4mmドリルで下穴を開け、次に8mmで頭が取れるまで開けるようです。
ボール盤で開けましたが、ハンドドリルで行う場合はしっかり固定する必要がありそうです。
この工程は自信が無い場合、鉄工所などに頼む手もあるかも知れません。
マニュアルにある特殊工具は、下穴を開ける際のガイドのようですが、
やってみた感じではボール盤があれば問題ありません。
ファンボルトの中心に穴あけ用の凹みがあるので、ボール盤の扱いにある程度慣れていれば大丈夫そうです。
5mmの深さでとの指示に読めますが、失敗した時にネジの中心に穴があればリカバリーの方法が多くとれるので、下穴の深さ30mm位開けました。
ドリルが折れて残ると最悪なので、10~15mm位がより安全でしたね。

↑頭が取れるまで8mmで削ると黒いキーシリンダー周りが外れます。
確かに深さ5mm位ですかね。
ワッシャーが入っているので、8mmで削り過ぎる事は無さそうです。
白いのは削り粉が入るのを防ぐためのキッチンペーパー。

↓のようにネジだけ残ります。

このネジにもネジロック剤使用なので、バーナーであぶります。
熱いうちであればネジザウルスで何とか回ります。

ハンドグラインダーがあるのでマイナスネジを切ってドライバーで回しましたが、
やっぱり熱いうちでないとしんどいです。

このドリル使用の作業が個人的には2位ですが、
バイクは良く触るがドリルはあんまりの方はこちらが1位となります。
バイク屋さんでもきっと嫌な作業のはず。

組み立てはまあ別に(めんどいけど)

後は新しいパーツを組んでいくだけですが、
ファンボルトの必要性が感じられないのでその辺のボルトで。

お店に頼むか悩んでいる場合、とりあえず1位のトップブリッジが外せるか試し、
行けそうなら部品注文でしょうか。

素人の私の経験が約に立てば幸いです。

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