KSC P230 フルオート化

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DIY物づくり

先日知人がガスガンを買い、そういや昔買ったのが眠っているなと出してきました。
記憶ではド初期のモデルなので、1996年?そこまで古いか分かりませんが、
ABSモデルで少なくとも20年以上前のはずです。
当時すぐに飽きて(サバゲーなどもしないため)フルオート加工をし、
いずれ単発でも打てるセレクターを付けようと妄想したまま技術不足で放置していました。
この加工癖でおもちゃをいつも壊してしまいます…。
とは言え当時フルオート化は出来ていたので褒めてやりたいところでもあります。

知人にワイもガスガンあるよと言いつつも、
スライドに穴を開けた状態が恥ずかしく、ちょっと悩んだ末に
おっさんがおっさんに自慢したいがためにトイガンの素人なりに本気を出して加工してみました。
本気と言ってもトイガンの造詣はあまり深くないので、
レベルの高い改造というより、普通はあまりしない加工を知人に自慢しようという魂胆です。

ちょっとセレクターレバーは大きめにしていますが完成の状態です。
いずれ気が向けば小さくするかも。

反対側は無加工です。

出来るならばこちら側にセレクターがあった方が右効きの場合親指で触りやすいですね。
そこまで頑張る気もないので、左利きの振りをすることにします(笑)。

分解とフルオート化の解説

マニュアル通りスライドを外すとこんな感じです。

内側はこんな感じで、画像中央のネジを加工した小さな部品が単発とフルオートを切り替えます。

↑この部品が「ブリーチ」というようで、
画像下側の弧を描くように切り欠いている部分が今回重要な部分となります。
この形状が単発に決めているようで、
↓当時画像のように弧の部分より右を数ミリのラインで切り取ってしまう事でフルオート化されました。
オレンジの薄い部分を切り取ってしまっています。
この状態でセレクターを外すと、常にフルオートとなります。

セレクター位置は単発。

セレクター、セレクターレバーの動きと干渉部分のカット

先の画像の青線の辺りの弧の形を、新造のセレクターパーツで何となく再現することで、
20年以上ぶりに単発で打てるようになりました。

↓セレクターの位置がフルオートの状態です。
こうしてみるとフルオート加工自体は弧を長く広げる程度で出来たのでしょうか。
検証できませんが、当時大きく切り取ったのはセレクターを設置するためだったのでしょう。


この弧はあまり正確でなくても良いようで、セレクターの厚さは1mm少々、
切り替え時にグリップにあまり干渉しないように作ったせいもあって適当な形状です。
結局グリップ側の内側を削ったので意味無かったですが。

セレクターレバーを動かす時に、↑のように中間位置の時に一番グリップに干渉します。

そこで↑の黄色の部分をカッターで削ります。

横から。

セレクターパーツの構成

便宜上表に見えるレバーをセレクターレバー、
内側の見えないパーツをセレクターと呼びます。

セレクターレバーを押さえている自作円形のナットを特殊工具(マイナスビットを加工したもの)で外し、
レバーのイモネジを外します。

特殊工具

レバーを外すとセレクター本体(ネジ部)が見えます。
黒いワッシャーはポリスライダーワッシャーという物です。
ホームセンターで見つけて使ってみましたが、いい感じです。
試作時はゴムワッシャーで、見た目以外は問題なかったです。

スライド内側からセレクターを抜くとスライドに穴が開いています。
若い自分が空けたこの穴をこれを塞ぐか悩んで、結局頑張ってセレクター製作をしました(;^_^A
当時開けた位置が意外に絶妙でしたw

打ちまくっていたらいつかこの穴も広がってしまうかもしれません。
ネジに白く汚れが付いて見えるのは、シールテープです。
シールテープで固いネジを保護し、柔らかいスライドへの攻撃性を下げています。
もし広がってきたら他の手を打つ事になります。
ヘビーウェイトのスライドならもう少し硬いのではと思いますが、どうなんでしょう。

セレクターの製作

セレクターはm3のステンレスネジがベースです。
溶接で肉盛りしてからハンドグラインダーで薄くし、最終的な形状はリューターで整えています。
溶接の出来ない環境の場合は他の手法となりますが、とにかく形状はこのような感じです。

表に見える事になるレバーの元は、m6ステンレスネジです。
これも形状は溶接肉盛り→リューターで加工。

製作手順は
①頭に上から3mmドリルで穴あけ。
センターが凹んでいるのでポンチも打たずそのまま開けられます。
②頭の横から1.6mmで穴あけ。
ポンチ必須ですね。
極力ネジ側に近い所に開けないと、3mmで開けた穴の深さ(長さ)からはみ出てしまいます。
③②の穴に2mmのタップ。
④ネジ部を切り離し頭だけにする。
⑤③の反対側にレバーの形状予定位置に溶接肉盛り、リューターで成形。
最後にヘックスネジの6角形の部分にドリルを使って丸くしましたが、
これはネジ部が付いている状態の方がやり易そうです。

正直時間のかかる工程ですが、
部品的には溶接が出来なくてもアルミの切り出しなど色々な方法がとれそうです。

レバーとセレクターのガタツキをを押さえたり、レバーの固さを決めている円形ナットです。
左のm3ナットにリューターでマイナスのスリットを入れ、周囲を適当に丸く削ります。

組み立て後の感想

組む時はセレクターレバーを押さえる円形ネジで押さえ具合を決め、最後にイモネジでレバー位置を任意の位置に固定して完成です。
円形ナットは緩めのネジロックを塗布すれば安心感が増しそうです。
どういう訳か現状では特に緩んできませんが…。

構造上、ホールドオープン、スライド後退の状態時はセレクターレバーが動きません。
セレクターがグリップに干渉するようですので、
削った黄色部分のように赤くしたあたりを削れば後退時も操作できそうです↓。

加工時間としては半日を2日程、延べ6時間以上だと思います。
この時間内でⅯ3ネジのセレクター部分は1つ、表のセレクターレバーも1つ作り直しています。
フルオート化のブリーチのカットは20年以上前なので、
セレクター関連のパーツのみの時間です。
ブリーチカットは比較的簡単な加工ですが、
どの加工も手探りで作業時間に含んでいない検討や試す時間が非常に多くなっています。

フルオートは生ガスを吐くのでさすがに全弾一気に打つのはどうかと思いますが、
数発ずつ刻むように打つ分には気持ちいいです。
元々パワーの無いおもちゃで、ロマン銃と言われる事もあるようで、
更にロマン性を上げる事に成功したと思います。

動作の動画もいずれ撮りたいのでそういう動画を上げるYouTubeアカウント作らねば…。

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